日本のエネルギー問題と経済展望を語る

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10月7日(水) 経産省北海道経済産業局・旭川市・旭川商工会議所主催で開催されました。
撮影禁止のため、画像はありませんが、開催プログラムを掲載します。


開会挨拶は、このシンポジュウムはエネルギーミックスの理解を深めるのが目的と話され、北海道は食と観光を基幹産業としているが、太陽光、風力、地熱などの再エネも有望視されている。

勝間氏の基調講演

北海道との関わり(2010~2013年北見市に家を借りていた。旭川にも来る機会はあった。冬との戦いに敗れた)を紹介し、北海道は、エネルギーに関してはハンディキャップを有する。エネルギー問題に納得することができるかが問題という。

原発問題
フィンランドの高レベル核廃棄物の最終処分地「オンカロ」視察し、地元エウラヨキ町が何故オンカロを受け入れたかを説く。
直前のリスクには敏感になるが、人間の能力ではリスクは予測できない。

人間が不完全であることを前提にシステムを組むことと、分からないから逃げるという方法とどちらが適切か?
エウラヨキ町と町民は核廃棄物の最終処分施設が、許容できるリスクの範囲内であると判断した。

日本の原子力政策にしても原発再稼働のデメリットのみを強調することは無意味。
予測されるリスク、燃料代アップ、化石燃料の枯渇、等のバランスを冷静に議論する場が欠けている(日本の政治はそこから逃げている)。

専門家、電力会社、規制委員会に丸投げするのではなく、今からその話し合いを始めないか!

日本経済のいま
アベノミクスは雇用の拡大、一部地価の反転などがあり、合格点と言えるが、消費税増税は失敗である。
増税により、個人も企業も財布の紐が固くなる。

10%への消費税増税はさらなる実質金利の上昇を招き、景気に悪影響を及ぼす。
追加金融緩和によって実質金利の上昇を抑えられるという意見もあるが、消費増税は日本経済にとって、いま、最もやってはいけない政策である。

財源確保を考えるならば、消費税増税ではなく、固定資産税や有価証券税である。
このままいけば、最悪の場合、日本がデフレ時代に逆戻りするかも知れない。そんな悪夢のシナリオが現実と成る可能性が出てきている。

エネルギー問題
エネルギーは人間の代替物である。→付加価値が増えていく。
世界のGDPとエネルギー消費はパラレルである(強い相関がある)。

原油価格が下がっているが、変動リスクは大きい。野放図に使い続けるとCO2濃度が確実に上昇する。
エネルギーに関しては、北海道は、不利な条件にある。

再エネは変動リスクを伴う。それを解消するには化石燃料とセットにすることである。
再エネで得をする人は、土地所有者かそれに投資ができる資本家である。

イースター島の教訓
イースター島は何故衰退したのか?
戦争は、多大な資源投入を必要とするので、見返りがなければ誰もしない。しかし、一定以上の餓えやエネルギー、土地の奪い合いが生じるようになると、その戦争に勝つことに「見返り」を求めて戦争が起こる。

食糧問題、エネルギー問題、自然破壊問題などの解決がなければ戦争を根絶することはできない。
→様々な不確定性について、それを他人事ではなく、自分の問題として取り組み、解決を試みる政府や企業を市維持していく必要がある。

すでにエネルギー価格の高騰が経済成長の足かせになっている。
「電気は足りている」のではなく「足りなくならないように頑張った」のである。

現在の火力発電依存には様々なリスクが付きまとう。原子力発電のリスクを再考する必要がある。
そろそろ落ち着いて考える次期である。お互いが信頼し合い、心を開いてエネルギー安全保障を考えよう!

松野氏の基調講演

「長期エネルギー需給見通し」について解説されました。
その内容は、以下の項目です。

  •  長期エネルギー需給見通しの位置づけ
  •  見通し策定の基本方針
  •  2030年度の需給構造の見通し
  •  省エネルギー対策
  •  再生可能エネルギー最大限の導入
  •  火力発電の見通し
  •  原発依存度の低減の考え方
  •  多様なエネルギー源の活用
  •  電源を変化させた場合の影響
  •  長期エネルギー需給見通しの定期的な見直し

いろいろなケースを想定され、それぞれ目一杯の努力をし、実現の可能性を示されたたものと感じ取れましたが、短時間であったこともあり、内容の理解までは至りませんでした。
前提条件もあると思われるが、「電源を変化させた場合の影響」も示されていました。

また、発電コストの検討として、

  • モデルプラント方式に基づ<算定方式
  • 2014年モデルプラント試算結果概要、並びに感度分析の概要
  • 2030年モデルプラント試算結果概要、並びに感度分析の概要
  • 原子力発電コスト

が示されており、今後の検討の参考になると感じました。

パネルディスカッション

冒頭、竹内氏から「日本のエネルギーの現状」と題してスピーチがありました。
「エネルギー政策の基本 3E+S」、「3.11以降の電源構成」、「将来の賦課金想定」、「2010年当時のエネルギー基本計画」、「地球温暖化と温室効果ガス排出量」などについてです。

再エネについて
太陽光、風力は稼働率が低い。地熱にしても、不純物問題、枯渇問題がある。
性格を見極め、強み・弱みをわきまえて利用すれば良い。

太陽光に偏っていた感はある。
変動電源について、系統負担、国民負担とのバランス、技術がそのままで良いのか、固定価格買い取り制度の見直しは必要である。

原子力発電について
事故のリスクはある。リスクを低減させて使うか、使わずにいるか?
1/5~1/4は妥当なところかと考える。

経済展望について
エネルギーは人件費と似ていて削減しようにも削減のしようが無い。
化石資源が乏しい国である。

家計では1,000円~2,000円であっても、中小企業などでの影響は大きい。死活問題で、廃業に至ることも生じている。
エネルギーミックスでオイルショック児と同じ程度の省エネの効果を上げているが、相当厳しい。初期投資ができるか?

私たちにできること・ビジネスチャンスについて
住宅の省エネ(家庭の省エネ)、ビルの省エネに期待する。
ヒートポンプ地熱利用、新築ビルなどは省エネで。

エネルギーは現実的な商品。急激な変化はできない(時間軸が必要)。
地に足をつけて考えることが必要。

原発事故で、それぞれに新しい課題が見えてきた。
(以上)

2時間半のシンポジュウムでしたが、時間を感じさせない内容でした。

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