講演会「これからの地域公共交通の在り方を考える」

このエントリーをはてなブックマークに追加

7月19日(水) 旭川商工会議所大ホールで開催されました。
前日に参加を申し込み許可を得ました。

主催は、商工会議所。講師は、北大大学院工学研究院准教授の岸邦宏氏です。
氏は、道の鉄道ネットワークワーキングチームの座長を務められられました。

主催者挨拶 2017.09.19

主催者側の挨拶につつき、「鉄道の在り方を地域でどのように考えるべきか」をテーマに、約90分のお話がありました。
冒頭、3月8日(水)に北大で行われたシンポジュウム「地域の公共交通をどのように守っていくべきか~JR北海道の路線存廃問題を考える~」の配付資料と動画がインターネットで公開されているので、関心がある方は参考にとの紹介がありました。

次いで、道の鉄道ネットワークワーキングチームが取りまとめた「将来を見据えた北海道の鉄道網の在り方について」に触れ、取りまとめに至った経緯を説明されました。
その後、JR北海道が「単独では維持することが困難な路線」の発表(2018.11.18)以降、各地域が都のような動きをしているかが紹介され、それぞれの主体(地域、北海道、JR北海道、国)がどのように考えているかを氏がどのように捉えているかが紹介された。

岸邦宏氏 2017.09.19

  • 地域
    • 前向きor「国、道の問題」を主張するのみ
    • 上下分離は地元にとっては不可能
  • 北海道
    • 上下分離は北海道にとっては不可能
    • 地域がどのように取りまとめるかに道がどのように関わっていくかの検討
    • 分割民営化の事後評価と現実的な対応のズレ……失敗、責任を論じても問題の解決にはならない→国の支援を要請
  • JR北海道
    • 地域と地域分離方式を協議したい?
    • 地域出考える問題
    • 上下分離の検討を促す~補助は鉄道局→総合政策局マターへ~

また、2013年、2014年に

  • 鉄道運行地域(札幌、釧路、標茶)
  • 鉄道廃止地域(足寄、中標津)
  • 鉄道不通地域(新ひだか、日高)

で行った意識調査の設問

  1. 赤字路線の廃止はやむを得ないか?
  2. JR北海道の公的支援は必要か?

に対する回答結果が示された。

氏は、JR北海道の路線存廃問題については、それぞれの地域が「その地域での公共交通の在り方」、つまり、

  • 鉄道の必要姓
  • 他の交通手段での代替可能性
  • 地域をどのようにしていくのか

の議論を行い、年度内には取りまとめる必要があると説く。その上で、次のステップとして、

  • 鉄道を残すと決めたら、そのための方法の検討
  • 国の支援、JRの自助努力
  • 道や地元でどれだけ負担できるか?

の議論が必要になると述べる。
費用負担については、

  • 国による支援国による支援(同夜沿線自治体の要望)
  • JRの自助努力
  • 上下分離方式による同夜沿線自治体による負担
  • 他の民間資本による投資・運営
  • 道路予算による鉄道の維持
  • 実効性のある利用促進としての地元の負担

を掲げるが、他の民間資本による投資・運営に関しては難しい都の判断を示され、現実性は乏しいが、鉄道業法では外国資本の規制はないことも紹介された。
また、道路予算による鉄道の維持については、現状の予算・枠組みでは困難(あるべき論とは別の議論が必要)と述べられ、費用対効果を評価されると赤字路線は厳しいと指摘された。

氏は、各路線の車両の維持・修繕、施設維持・修繕等に掛かるコストの試算も示され、鉄道の在り方を検討するに当たっては、地域(組長)は、結果を公表するしないに関わらず、こうした試算は必須という。
また、鉄道貨物について札幌ターミナルが中心の現状を示され、片荷輸送の問題を提起され、最後に、鉄道の在り方について、

  • 現状の必要姓(地域の交通手段をどう確保する)
  • 鉄道の将来性(地域の将来)

を考えること、また、

  • 観光にとって鉄道は必要という考え方

についても観光列車を走らせるだけでは十分ではない。観光鉄道を残すために他にすべきことは何かと問いかける。
その上で、今すべきことは「鉄道の必要姓を形に示すこと」であり、道庁(北海道全体)、JR北海道との連携であり、「どう残していくか」は次のステージとされる。

時間に余裕ができたので、代表的な都市間の移動について運行本数、所要時間などの数値を示されていた。
開場からの質疑は一件のみでした。

講演会のタイトルは「地域公共交通」であったが、講義内容は「鉄道の在り方」と鉄道に焦点が絞られていたので、理解はしやすかったが、JR問題を鉄道に限定しては解決しないと考えている。国の恒常的な支援が続けばJR北海道の問題は解決するが、それは国民が納得できない。上下分離方式で地域に負担を強いても地域にはその負担能力が無い。北海道も同じ。代替手段ですれば、それで救われる人も居るだろうが、救われない人は?。自動運転の車が普及するとどうなる。鉄路が無くなって一番困るのはだれか?など、まだまだ、不明なことが多すぎる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です