2018 会員会議(総会)と記念講演会

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2月3日(土) 神楽公民館(旭川市神楽3条6丁目)で開催されました。
記念講演と会員会議(総会)の2部構成です。

Ⅰ 記念講演

  • テーマ:サケとヒグマがつなぐ森と海
    ~環北太平洋域の生態系と北海道~
  • 講師:間野 勉さん(北海道立総合研究機構環境科学研究センター自然環境部

講師プロフィールから
野生動物と人間の適切な関係の構築を求めて、調査研究活動を行っています。生物学の領域だけでなく、社会・経済領域にも踏み込んだ状況の把握と解決策の提案を心がけています。

淡水域と海域を回遊する遡可(そか)回遊魚であるタイへイヨウサケ(Oncorhynhus spp.)は、北太平洋域に広く分布する。現在量が多く、1990年代以降の年間漁獲量は、80~100万トンに達し、人類にとっても重要な漁業資源となっている。
一方、ヒグマは極ツンドラ、北方針葉樹林から温帯林、草原、半砂漠、高山など北半球中緯度以北の多様な生息環境に分布する。その中で、環北太平洋地域に分布するヒグマの体サイズは最大級であるが、その要因として豊富に遡上するタイヘイヨウサケを利用することが挙げられている。体サイズはヒグマの多産性に影響することから、タイヘイヨウサケの利用は、この地域のヒグマ個体群の存続においても、重要な意味を持つ。
1990年代以降の研究によって、海陸間の物質の移送に遡可回遊魚の果たす役割の重要性が明らかとなった。以前は、陸域から河川を流れて海域へと流出するという 一方向の栄養素の流れが考えられていた。しかしこれに加えて、回遊中に成長したタイヘイヨウサケが産卵のために母川に遡上し、クマがサケを利用することで陸上に引き上げることによって、海域から陸域へと栄養素が移動し、流域の森林生態系にも大きな影響を与えていることが判明している。
日本の主要なタイヘイヨウサケであるシロザケ(O.keta)は、オホーツク海、ベーリング海、アラスカ湾を含む海域を回遊することから、北太平洋の広大な海域の栄養素を移送することができる。
講演では、北太平洋域における研究と共に、北方領土を含む北海道における近年の研究による知見も紹介し、北海道の生態系系における海陸間の物質循環の重要性について考える機会としたい。

Ⅱ 会員会議(総会)
2018年度の活動計画が承認されました。

2018年度活動方針
石狩川を野生のサケのふるさとに!
1.運動の目標
1)河川環境とサケの調査を通して、野生サケの回復を進展させます。
2)サケの不思議講座、サケガイドを充実して、市民の関心とモチベーションを高めます。
3)会員の自発的な取り組みと創意工夫によるイベント企画を通じて、市民参加を高めます。
4)会員を200名以上にして、運動の輪を広げます。 ※現在 111名

2.主なイベント
1)春の行事
①学ぼうサケの不息議(サケ講演会)2月
②まなびピアあさひかわ(パネル展と稚魚展示)2月
③人工産卵床モニタリング 2月・3月
④サケ出発式(稚魚放流会)・カムイチェプノミ 4月1日(日)
2)夏の行事
①春の川ぷらぷら散歩(河川観察)と石狩川クリーンウォーク(ゴミ拾い)5月
②北海道サケ会議(北海道サケネットワーク総会:旭川大会) 5月
③みどりの回廊展(パネル展)6月
④学ぼう川のはたらき(川・河川の学習講演会)7月

3)秋の行事
①「サケ」を知って「サケ業内人」になろう(サケの不思議講座)8月
②サケGuide(見学市民向け)9~10月
③サケを見つけよう(産卵床・ホッチヤレ調査)9月~11月
④サケを迎える(カムイチェプノミ〉9月
⑤石狩川クリーンウォーク(ゴミ拾いと河川観察)9月
⑥さけのふるさとを訪ねて(川・施設訪問) 9月
⑦神楽市民交流センター祭(パネル厩示) 10月
⑧サケ遍上見学会(神楽市民交流センターCircle体験入門) 10月
⑨おいしいサケクッキングI(トバづくり) 10月
4)冬の活動
①おいしいサケクッキングⅡ(神巣市民交流センターCircle体験入門)11月
②サケのゆりかごづくり(人工産卵床づくり) 11月
③発眼卵の埋設 12月
④人工産卵床モニタリング 1月

3.連携活動
1)大雪と石狩の自然を守る会(さけゼミナール)
2)あさひかわ自然共生ネットワーク
3)北海遭サケネットワーク

4.その他
1)NPO法人格取得のための調査研究を継続し、取得に向け取り組みます。
2)NPO法人に適した運営費の捻出方法を検討していきます。
3)出前授業(サケ学曹)の実施を推進します。
4)安定的な運営を目指して、各種助成金等の取得に向け取り組みを強化します。

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